【第2期叡王戦】四段戦1回戦 ▲三枚堂達也四段 vs △都成竜馬四段

三枚堂達也四段 vs 都成竜馬四段

注目していたこのカードをニコニコ生放送で視聴しました。

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三枚堂四段は、期待の若手で順位戦C2で2年連続好成績を残している。今期C1に上がってもおかしくない。
都成四段は、谷川会長唯一の弟子。奨励会時代に新人王を取った。今年マモノ三段リーグをやっとで勝ち上がり、プロ入り。

解説は、佐々木勇気五段。彼はジュネーブ出身で彼も期待の若手である。先日強豪の松尾八段をNHK杯で倒した。なかなか奔放な解説だった。

戦型は、▲超速3七銀 vs △ゴキゲン中飛車

お互い積極的に動き、先手の玉頭が戦場に。後手は桂馬で王手金取りのフォークをかけたにもかかわらず、技巧はほぼ互角の評価を下していたことが非常に興味深い。ほかにも、人間ではまず打たない96飛打を最善手評価していた局面もあり、コンピューターはすごいと思いました(小並感)。僕にはとてもできない。

ここでも、相当後手がよさそうに見えるが、実は互角
手が広いところだが…

  • ▲78桂打


その中の最善は浮かびづらい78桂だが、三枚堂四段はそれを指す。
これで以下97角成、(68金から清算すると、94桂から即死)77馬で先手は主張を一応通す
以下、安泰に見える後手玉は94桂から一気に火の手が上がり、熱戦

三枚堂四段の最善の攻め、様々な罠、全て的確にかわす都成四段
これが全て1分将棋で!
解説の佐々木五段を上回る両者!技巧、佐々木五段ら解説陣の出す結論の中から最も優れた一手を打ち合う二人!(特に都成四段!!!)

  • ▲99香打

すぐに97飛と打って王手金取りで攻めを切らせたいが、それは角打ちで受かる。
なので、97香打、94歩打、同香、同玉に飛車を打とうという発想。
香車を放置すると拠点ができて危なさそうで、後手がピンチのように見えるが。

  • ▲83玉

    よろけて問題ない。解説の佐々木五段は同玉を推奨していたので、印象に残っている。

感想

秒読みで、超・難解な終盤で最善手を指し合う二人に、(当たり前だが)プロの果てしなさを改めて感じた月曜のひとときでした。 私ならどちらを持っても絶対に脱落します。何回詰まされるだろうか。